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最近思うこと。

今年の11月でカフェと工房のセルフビルドをはじめて2年になります。

はじめはローコストが目的でしたが、はじめてみるとローコストというメリットは当然ですがそれ以上に多くのものを得ました。

一番の財産となったのは、いろいろな人との出会いです。いろいろな職人さん、何気なく訪れてくる人、またその人たちの知り合いと、これまでの自分が生きてきた世界では出会うことができなかった多くの人との繋がりができました。

その中でいろいろなものの考え方、価値観を教えてもらいました。

これは、これからの人生でお金以上のとても大切な財産になりそうです。

大工仕事は一様屋根の下で作業できますが、真夏そして真冬は大変です。

多くの人ができるだけ環境のいい場所での仕事をしたがる気持ちもわかります。

欧米のキリスト教文化圏では大工仕事のような外での肉体労働は神が人間に科した苦役という考えがあり、体を使った労働は上等なものではなく、むしろ金融や情報などの頭脳労働で賢く仕事をするほうが価値があると考えられているそうです。

この価値観は日本には合わないように思いますが、日本もこの価値観を真似し、1990年以降のアメリカ主導の経済のグローバル化では〝ものづくり〟より価値のあるものがあるがごとく、できるだけ体を使った労働を避け頭脳労働中心の金融、情報産業に走っていった。

結局今になっていろいろなところにほころびが見え始め、先向きの見えない方向性のない日本になってしまった。

戦後の高度経済成長を支えたのは、キリスト教文化圏とは異なる日本の風土から生まれた職人文化であり、昔の大工さんをはじめとする多くの職人さんは周囲から尊敬され、それに応えようと技を磨き、そのいい循環が“匠”“職人技”を生んできたことが土台となっいる。

セルフビルドしていて思いますが、大工仕事は単純作業に肉体労働が多くを占めているのは事実です。しかし、頭脳労働と表現できるかどうかは別にして、作業しながら次の段取り、材料選び、加工方法、仕上がりのコストパフォーマンスなど常に考えています。また、その考えたことがどんな場所でも有効である訳もなく常に状況は変化していき思考停止では作業できません。そんな状況からは知恵が生まれ、その知恵はいろいろ応用できます。

大工仕事は、肉体労働と頭脳労働が同時進行できる人間らしい仕事の一つだと思います。

今の日本は、薄っぺらな表面的なものだけが注目され、お米や野菜を作っている人、魚を捕っている人、家を建てている人、水道・電気などのライフラインを支えている人など人々の生活を支えている本質的なものが無視されているようにしか思えません。

表面的なものに踊らされ、ほんとうの日本の強みはどこにあったのかも忘れ、これまでの日本人が築いてきたものを捨て去ろうとしている。

グローバル化という相手の都合に合わせることをいい加減にやめたらどうですか。と本当に言いたくなる。

日本の行く末は。

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